「君の名は。」はやはり革命である
改めて発信せずにいられないので発信させていただく。
やはり「君の名は。」の出現は日本映画界における革命と言えるのではないか?
今回の冬のボーナスで、今更ながら私は「君の名は。」Blu-rayコレクターズ・エディション 4K Ultra HD Blu-ray同梱5枚組 (初回生産限定)なるものを購入した。
本編ディスク1枚に加え、特典ディスクが3枚、さらに4K再生に対応したUltra HD Blu-ray本編ディスク1枚が同梱されるというファン感涙の豪華仕様…!
4K対応TVを持っていないので現状最後の1枚に関し全く意味は無いが、将来的に4K対応TVを購入する事を見据えて購入に踏み切った。
「君の名は。」の美麗な映像が4K画質で観れる……!?
ビックカメラの4Kテレビコーナーでよく見かける、熱帯系の鳥が違和感を覚えるレベルで水しぶきを伴いながらスローで飛び立つ映像のような画質で……!?
嘘みたいに筋骨隆々ゴリマッチョの女性テニスプレーヤーが嘘みたいに汗をかきながら走り、バックハンドで相手コートに球を打ち返すスローの映像のような画質で……!?
想像するだけでワクワクが止まらない。
止まらなくないですか?どうですか?
そんな事を夢想しつつ、4Kでない方の通常Blu-rayディスクを、大学時代から愛用するps3にそっと挿入し再生する。
「…朝目覚めると、泣いている」
三葉のモノローグで幕を開ける今作。
強い。この映画はやはり強い。
どう考えても素晴らしい。見入ってしまう。一発目の三葉の声で、映像で。
その求心力は、RADWIMPS「夢灯籠」と共に映画タイトルが表示される一瞬を以て確固たるものとなる。
「…〜それは、まるで」
「夢の景色のように」
「美しい眺めだった」
♩ああ、このまま僕達の声が
これ!コレだよ……ンンンンン!!!野田くんんんん!!!!!
RADWIMPSの快進撃は留まるところを知らない。なんと今作の劇中使用曲全てをRADWIMPSが作曲しているというのだから驚きだ。映画における音楽の重要性というものを改めて考えさせられる。
RADWIMPSが凄いしそれを使う新海誠監督の演出センスがエグい。えげつない。乾杯。拍手喝采。
音楽の重要性、というテーマで挙げるとするならばやはりラストシーン、三葉と瀧くんが別の電車に乗ってる状態で目が合うというミラクルを経て、別の駅で降りた末にひたすらに走り、お互いの名を問いかける場面。
「…君の、」
「名前は?」
(カメラグイー↑↑青い空パァー!)
♬ふたりの間、通り過ぎた風は
あああああ野田くんンンンンンそれそれそれそれそれ!!!!クゥゥゥ
本当に最強。何この演出?演出界の貴公子だよ…プルシェンコだよ……
しかも黒字なのね。タイトルロゴが。
何故白抜きでないのか?と。
背景の雲が白いから?空が白味を含んだ青をしているから?そうね、それもあるでしょう。視認性が落ちちゃうからね、色が重なって。
でも作中で繰り返し立ち現れるこの「あなたの名前はなんですのや」という(ニュアンスを持つ)セリフの中で、
最後のコレだけはやはり特別に意味合いが違うと思うんです。
「確認」「疑問」「後悔」「焦燥」の色が強かったこれまでの「君の名は」に対し、明確な「安心」の色が汲み取れる「君の名は」。
忘れてしまっているけれど無意識下で求め続けていた相手と、こうして奇跡的に巡り会い…一度は立ち去ろうとするけれどやはり声を掛けて(掛けられて)しまい、
どこかであったような気がするんだ、私もそうだ!と嗚咽を含んだ想いをぶつけ合い、すり合わせた結果生まれた、安心と未来への希望に満ちた「君の名は」。
そんな想いのこもった「黒」だと私は思うんです。さまざまな色が重なった結果生まれた黒。ウェブブラウザでBlackと指定したときに、#000000として定義される黒。ゼロの色、スタートの色。安心の色。死の上に立つ色。
深くないですか?君の名は。
見たくなったでしょ。2018年1月3日、地上波初放送ですよ皆さん。是非ご覧あそばせ。
新海誠監督がここまで考えていた、と。
無いと思います。